【タモリ倶楽部系・ポップ/ダンス/ソウル/ロック】 2010年のワーストジャケットとして名高い1枚です。女性のおしりならともかく、メンバーがメンバーだけに、男じゃないのか疑惑がね。
2010年は豊作の1年であったなんて一つ前に書きましたが、個人的に一番好きなのはScissor Sistersのこのアルバムかもしれません。2004年に鳴り物入りでデビューした彼ら。「ハサミ(でちょんぎった)シスター」なる、もちろん性的な意味でのメンバーで、デビュー当時はニューウェーブとも言えぬゆるーいロックだった。それがセカンド"Tah-Dah"でソウルミュージックに目覚めたのかどうかわかりませんが、妙に黒いダンスミュージックに傾倒していきます。そして3枚目のこのアルバムでは「エレクトリックソウル」とでも言わんばかりのダンスチューンが満載。リードシングル
"Fire With Fire (Youtube)"の夜中の街角ゲリラライブみたいな雰囲気はビデオともばっちり。この曲が流行っていた時にちょうど外国に行っていて、学会発表前にホテルのテレビからこのビデオが流れてきたのは印象に残ってます。ちなみに「エレクトリック」と言ってますが、リズムがシンコペーションしているだけで楽器はかなり生演奏的な要素が強いのも面白い。
ところで、この3rdアルバムなんですが、世間的にはかなりまずかったらしく、つまり売れなかったらしいのですが、昨年出た4thアルバムではこのエレクトリックソウル・ダンス路線を突っ走っていて、まったく反省していないあたり非常に良いですね。
Scissor Sistersはロックからダンスへ好き進んでいったわけですが、かたや
Daft Punkは近作ではダンス路線からロックというか、人が演奏するスタイルに近づいてきており、そしてまた世間ではピコピコのエレクトリックミュージックが流行っているという。2010年代は色々ややこしい時代なんですかねえ。