【ゲームパンフ風・ロック/ハードロック/エモ/メタル】今年のうるさいやつは何にしようかと、2年前の夏くらいから色々用意してたんだけど、そういやこれが有ったわ。
2006年くらいに、世界ではエモブームが起こり、
Fall Out Boyや
Maeなどを好んで聞いていたわけだけど、もう一つ好きだったのが
Saosinだった。というのも、Saosinは、他のエモバンドとは音楽的少し趣向が異なり、しっかりしたリフや楽器のハーモニーを武器としており、早く言えばメタル的な志向があったこと。メタルがいいとか悪いとかは関係なく、新しいジャンルが開かれたような高揚感を伴ってメジャーデビューを果たした。
一方で、エモブームも1~2年すると、当時の音楽業界の悪いところではあるのだが、細分化されて、こういったハードな系統は「スクリーモ」「エモコア」「エモバイオレンス」などという、マイナー系なカテゴリに押し込められてしまったわけである。
相変わらず前置きが長い。Bullet For My Valentineの、メジャー2枚目だったかな。すっかり「スクリーモ」に入れられていたかと思う2008年のアルバムである。エモだよねーとCDを掛けて1曲目で圧倒される
"Scream Aim Fire (Yotube)"。まるっきり、往年のメタルである。ツーバスに高速リフにイントロからハモリギター。ジャーマンメタルではないが、ベイエリアクランチと言われた、1990年頃のメタルバンドそのままである。もちろんサビのあたりで、メロディーはエモくなるものの、ボーカルを細く不安にさせるようなこともない。そして白眉
"Hearts Burst Into Fire (Youtube)"。イントロで、昔ガンズとか聞いてた頃を思い出すわー。
アルバム全体の作りも良く出来ていて、なんか聴いたことのあるメロディーがポロポロ出てくる(例
"Forever And Always"など )のは置いておいて、その頃のエモバンドにありがちだった、シングル志向のアンソロジーという感じではなく、緩急のしっかりついた構成になっているところも良い。聴き始めたらずっと聴いてしまう。なんでこのあと追いかけなかったんだろう?
日本でいうと、One OK Rockというバンドが、今でもこういうハード系エモをやって人気を博しているようだけど、ルーツにも当たるこういうバンドを聞いておくことも重要だよ。
そうそう、日本デビュー当時から気になっていたことを思い出した。ボーカル/ギターのマシュー・タックが、河相我聞に似てるなあとおもっていたんだった。