【ファンタジー合成系・ハードロック/プログレ】ちょっとメタルをかじったことのある人なら、絶対に1枚はもっているだろうと思われるアルバムを紹介。ドラマチックな展開、複雑な演奏手法、めまぐるしく変るキーやリズムなど、プログレッシブロックを踏襲した1枚。そして、曲の複雑さを補うに余りあるポップなメロディーが彼らの持ち味ともいえるし、今だにこのアルバムが他の彼らのアルバムより突出した人気を誇るものそこに有る。当時、覚えやすくて壮大な展開=クラシック的メロディーという図式があったのだが、彼らはフュージョン(当時はジャズといわれていた)や、ポップミュージックに打開策を見出した。キーボードを使うことは禁忌とされていたメタルシーンにおいて、キーボードが準主役を張っているところも評価されている点だろう。
惜しむらくは(当時のメタルシーンではどうしようもなかっただろうが)、メンツが絶対に一般受けしそうに無いむさくるしいところ。それをジャケット裏に置いてしまい、メタルマニア以外は手を出しづらいイメージとなっている。表ジャケットは、おそらくRushあたりのものにインスパイアされているんだろうけど、ごちゃごちゃしているのが気にかかるなあ。
1曲1曲が7分や9分とプログレっ子だけあって長いけれども、オタクの人たちが大好きだったりするんだけど、その辺は目をつぶって、中古で見つけたら一度チャレンジしてみてください。特に前半4曲。1992年。